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3.1.Linux/UNIX



第4章 Fedora Core2サーバーの移設

SUMICOM
本章ではFedora Core 2でインストールされた旧サーバー機から、新規導入したサーバーへの移設作業について書いてみようと思う。

予めお断りしておくが、今回は私が実際に行った、SUMICOMからIQ3601への移設作業を元に書くため、他の環境で同様の作業を行う人への直接的なマニュアルにはなり得ない。 また本章もいつものように記憶にある事を列挙している為、かなり簡略的な内容になっている。

しかし、現在の環境(稼働中のサーバー、デーモン及びそれら設定等)をそのまま引き継いで、新しい高速なPCに切り換えたい等といったケースは、長い間運用されている方なら誰しも突き当たることであろうし、参考になる部分も少なからずあるのではないかと思ったため書くことにした。

移設を考えているが今ひとつ躊躇されていたりするならば、作業前に参考例として読んで頂くといいかもしれない。




移設の動機

それではまず最初に、移設元となるSUMICOMと移設先となるIQ3601の仕様を簡単に書いてみよう。

SUMICOMIQ3601
CPUVIA C3 800MHzVIA C3 EBGA 1GHz (On board)
ChipsetIntel 815GVIA CLE266+VT8235CD
HDD2.5inch 30GB3.5inch 80GB
MemorySDRAM 512MBDDR 512MB
CDslim CD-ROM5inch CD-RW
FDDnone1Drive

上の比較表を見ても分かるとおり、別段高性能になるというわけではないことが分かると思う。 そう、今回の移設の本当の目的は、性能の向上は二の次。 それ以上に以下の点を強化したいと思ったのだ。

  • ディスク大容量化
  • バックアップデバイス(DAT)の搭載
  • FDDの搭載
  • ある程度の拡張性の確保

まずディスクの大容量化だが、従来のSUMICOMではノートなどでも使用される2.5インチタイプのハードディスクが搭載できるようになっていた。 しかし、2.5インチのハードディスクは一般的なデスクトップやタワー機で使用される3.5インチのそれと比較するとどうしても容量が小さくなりがちだ。 つまりディスクの大きさがそのまま容量に反映してしまいがちなのだ。

また2.5インチは価格面でも不利になる。 最近では80Gや100Gといった比較的大容量のものも市場に出回るようになってきているが、同容量の3.5インチと比較すると価格が倍くらい高くなってしまう。 

SUMICOMをセレクトした当時はとにかく省電力、省スペースに趣を置いていた。 しかし数年運用を続けるとディスクに溜まるデータ量も徐々に膨大になってくる。 これに対応するには容量や価格面でやはり3.5インチをチョイスする方が自分にとっては適していると考えが変わってきたのだ。

しかしSUMICOMに3.5インチのディスクは物理的に搭載できない。 これは移設する大きな動機となった。

次にバックアップデバイスだが、5インチベイサイズという極小サイズのSUMICOMには到底搭載することは不可能だったため、従来は別途Windows機にバックアップデバイスを搭載し、リモートからサーバーのバックアップを行っていた。

しかしこの方法では、バックアップを行うためにWindows機も通電させる必要がある。 このWindows機はクライアントとして使用していたために、通常は通電している訳ではなかった。 つまり深夜の定時バックアップをとる等は事実上不可能だったのである。 これを行うためにはバックアップを取るPC自信にバックアップデバイスを搭載しなければならない。

FDDにおいても同様の理由で搭載不能なのだが、やはり普段使用することは無くとも、エマージェンシー時に必要になることも多く、できれば搭載したいと以前から思っていた。

つまりこれら複数の動機により、今回キューブタイプのベアボーンへと移設を敢行したわけだ。

ハードディスクのコピー

私は旧環境をそのまま引き継ぐ形で移設したいと考えていた。 そこでまず移設の第一歩として、旧2.5インチハードディスクを新3.5インチにコピーする必要がある。

今回はこれを行うためにSymantecのNorton Ghost 2003(以降Ghost)を利用することにした。 ちなみにGhostではこのハードディスク間のコピー作業のことをハードディスクのクローンを作成すると言うことからクローニングと称している。 尚、GhostはEXT2は勿論、Fedora Core 2標準のEXT3もサポートしているので、どちらでフォーマットされていたとしても問題なくクローニングできる。(WindowsのFAT16,32,NTFS等もサポート)

クローニングに使用したPCは普段クライアントとして使用しているタワー型のWindows機で行った。 ちなみに私は基本的にこの手を作業を行うときはDOSレベルで行うことが多い。 今回も予めGhostをフロッピーディスクに落とし、そこから起動し、DOSレベルで作業することにする。(ちなみにGhostの場合WindowsGUIでの作業も可能だが、結局最終的にはDOSで動作するため、やっていることは同じになる。)

では実際の作業内容を順を追って簡単に書いていこう。

まず最初に2.5インチのクローン元ハードディスクと3.5インチのクローン先ハードディスクをタワーに接続する。 今回は両方ともプライマリに接続することとし、クローン元をMasterに、クローン先をSlaveに接続した。

尚、2.5インチの接続には右の写真のような3.5インチ変換コネクタを使用した。 これはパーツショップで数百円程度で購入できる。

接続できたらフロッピーを入れPCを通電する。 この時、フロッピーディスクからブートできるようになっている必要があるのでか予めBIOSの設定を確認しておこう。 フロッピーから起動できるようになっていれば暫く待つことでGhostが起動する。

さて、早速クローニングを行いたいと思うが、その前にパーティションをどうするか決めておく必要があるかもしれない。 通常この手のソフトを使用する場合は、単にハードディスクを大容量の物にアップグレードすることが殆どなのだろうと思うが、今回私はあえてコピー元の30Gを、コピー先ハードディスクに40Gのパーティションを作成しクローニングすることにした。

なぜこうしようと思ったかというと、これはバックアップデバイスを意識した為だ。 私が今回搭載するDATドライブはDDS-4、つまり圧縮モードでおよそ40Gまでのバックアップに対応するからである。

3章で書いたとおり、SUMICOMの時はパーティション作成をインストーラーの標準で行った。 これにより/bootが100M、swapが1G、/が残り全部となっていた。 これをクローニング時に40Gに拡張し、DATでのバックアップを意識しつつ/を更に増量しようと考えたのだ。

しかしクローン先のHDDは80Gである。 残りの40Gに関してはどうするのかと言うと、今後/homeが多くなりそうだったので、後日それに割り当てるつもりで計画した。 が、今回はとりあえず30G→40Gへの拡張というところで一旦終わりにする事にした。(/home割り当ての件についても後日書くつもりだ)

実際のクローニング作業は簡単である。 まず/bootとswapに関してはそのままのサイズで。 そして/を先ほどのパーティションと合わせて40G一杯になるように調節しクローニング開始するだけだ。 後は完了を待つだけである。

クローニング後ハードディスクにて起動

クローニングが完了したらクローニング先のハードディスクをIQ3601に取り付け通電する。 この際いくつか障害が発生する場合があるかもしれない。 今回はそちらまで説明すると長くなるので、次章「サーバー移設時のトラブルシューティング」にて書きたいと思う。

特に問題が無ければ、通電後暫くするといくつかの問い合わせが表示されるだろう。 例えば

The following ????? has been added to your system: ?????

といった具合だ。(?????の部分はデバイス名が表示される) これはFedora Core 2に標準で搭載されているハードウェア自動認識ソフトのkudzuが、新PCに移設された事により新たなデバイスを認識したことを意味している。

表示は英語であるが、新しいデバイスを検知した場合はConfugureを選択する事でデバイスドライバをインストールするような指示となるので、この問い合わせに対してはConfigureを選択し続けていけば問題ないはずだ。 実際の方法はTabキーで選択してEnterで決定だ。

また反対に不要となったデバイスドライバをアンインストールするか問い合わせられる場合もある。

The following ????? has been removed from your system: ?????

これに対してはRemove Configurationを選択する事でアンインストールする指示を与えることが出来る。

ハードウェアの自動認識問い合わせが一通り終了すると、通常通りのブートに移るはずだ。 暫く待っていると旧環境と同じランレベルで起動すると思う。

さて、ここからは動作確認作業だ。 旧環境で動作させていたデーモンなどを一つ一つ確認していって欲しい。 ぱっと見た感じで動作していても実は誤動作していることもあるので、注意深く一つ一つ確認する必要があるだろう。 異常が発見されたら新環境に合うように設定を変えていって欲しい。

確認が済んだら移設完了だ。


投稿日 : 2004年7月26日

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